2017年4月11日

Doors (家の顔としてのドア)

 皆様ご機嫌いかがですか?
フロントドア(玄関扉)は家のお顔。どんな方がお住まいなのかしらと想像を掻き立てられるような佇まいが必要です。機能性と安全性重視の日本の家のドアはともすれば無機質で創造性に欠けます。英国の街を歩いているときに家々のドアを見ているだけで楽しいのはフロントドアのお顔がそれぞれ異なり個性的なキャラクターを持っているからです。
築35年のこちらのお家の入り口は経年した良い雰囲気が漂っていました。ポーチの壁面の天然石が家の歴史を物語っています。
 海辺の街に建つ家は潮風や強い陽射しの影響を受けます。既存のドアが劣化してしまったため新しい扉を製作することになりました。
どんなモノでもリフォームをするときに一番に考えるのは既存の家との共存です。家の雰囲気を損なわず初めから一緒にいたようにぴったりのデザインを考えます。




広々としたパティオに黒い大きなドアがついて引き締まりました。
ドアを入れ替えるだけの工事なのに手作り手作業のためずいぶん時間がかかってしまいました。
お施主様が気を長く待っていてくださったおかげで良いお仕事ができました。本当にありがとうございました。
おまけの写真。

既存のドア。35年間家の顔を守ってきてくれました。木製の大きな建具でしたが狂いもなくしっかりついていました。取り付けた職人さんの腕が忍ばれます。